熱海の特徴的な取り組み
今回の記事では熱海の活性化の奇跡について、お伺いした話や実際に目にしたもの参考にご紹介したいと思います!!
取り組み①町の魅力再発見
熱海活性化の立役者 市来さんが熱海にUターンした時、熱海の人たちは疲弊をしている状況でした。「熱海はすたれてしまった。」「熱海はもうおしまいだ」といった声も多かったそうです。
もし皆さんが観光客や移住者希望者だったらどうでしょうか。そんな声がちらほらと聞こえる町にすみたい。もう一度訪れたいと思うでしょうか。
「熱海に住む人たちの印象を変えること」「熱海を訪れる人に熱海の魅力を知ってもらうこと」ここからチャレンジを始めました
それが「オンたま」です。オンたまでは町の人が気づいていない熱海の魅力や、素敵なお店を自分たちが街歩きをしながら見つけていくというプログラムです。
実際にオンたまの活動を経て、熱海の印象が変わったと7割近い人が答えるなど効果が表れました。
その土地に住む人たちが自分の住むまちを好きになる。これが地域の活性化の重要な1歩目となりました。
取り組み②地域の本質的な課題解決にチャレンジ
次の取組みは熱海のまちにある本質的な課題を見極め解決していく取組みです。
熱海には熱海銀座とよばれる商店街など、昔は多くの人でにぎわった街並みがありました。しかし市来さんが戻った当時は空き店舗も多く寂しい状況が続いてしまっていました。
皆さんが市来さんであったら、どのように商店街の活性化に取り組んだでしょうか。
新しいお店を始める。インスタ映えする商品をつくる。そんなアイディアもあるかもしれません。もちろんどれも大切な取り組みではありますが、市来さんたちが取り組んだのは別の取り組みでした。それは「熱海の課題を解決するサービスの開発」でした。
熱海は衰退したといっても年間150万人以上の人々が訪れる観光地であるにも関わらず、なぜ商店街や地域の飲食店に人がやってこないのか。それが大きな課題でした。その原因を突き詰めていくと一つの理由に辿り着きました。それは「大型旅館で全てのサービスが完結してしまう」ことでした。大型施設では宿泊、温泉、食事はもちろん、娯楽やお土産まで全てのことが行えてしまいます。その便利さが一方で、訪れた観光客が町に出ていかないという現象の要因の一つとなっていしまっていました。
そこで新しく始めたのが宿泊以外の機能を極力減らした新しいゲストハウス「MARUYA」の運営でした。

MARUYAでは宿泊以外のサービスは基本的には行っておらず、お風呂に入る為には、
近隣の日帰り温泉の紹介、朝食はご飯とみそ汁以外のおかずを地元の干物屋など地元の食材を購入し調理して食べるなど、地域の様々な事業者と密接にかかわりながら、地元をより知ってもらう、楽しんでもらう仕組みづくりを行いました。

安価で泊まれることもゲストハウスの魅力の一つであり、現在では全国各地、全世界からも多くの人が訪れるゲストハウスとなっています。

本日はここまで、次回は新たなチャレンジを増やしていく熱海の取組みについて紹介したいと思います。